お世話になっているオープンソースソフトウェアの備忘録的ブログ

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設定値を調整する ―「Inkscape」と「GIMP」で万年カレンダーを作る(その6)


自分でレイアウトを決めることができますので、正方形のカレンダーだって可能です。秋っぽい写真に合わせて10月分のカレンダーです。
例によって画像はぱくたそ様よりお借りしております。ありがとうございます。

www.pakutaso.com

なお、ぱくたそ様の画像を使ってカレンダーを作る場合は、ぱくたそ様の利用規約をご確認の上ご利用ください。こちらの記事も参照ください。

wata-ire-hanten-17.hatenablog.com

さて、日にちなど各項目の配置等は「main01.py」の先頭部分、各設定値に書かれています。
正方形の台紙にする場合や、縦向きを横向きにする場合など、カレンダーのレイアウトを変更した場合は日にちや曜日などの配置が変わりますので、これらの設定値を変更する必要が有ります。

設定する際、原則は画面左下の座標の数字をそのまま入力します。がレイヤーのサイズは透明領域が含まれるため、多少調整が必要になるかと思います。

以下、実際の項目についてです。数字は全てピクセル単位です。
なお、エディタの画面のスクショを付けていますが、左端の行数はお使いの環境と必ずしも一致しているとは限りません。目安程度とお考えください。


年月:カレンダーにする年(西暦)と月を入力します。
年月の表示位置:年月の画像レイヤーの左上の座標を指定します。
年月の高さ:年月の画像レイヤーの高さを指定します。内部の処理としては、レイヤーの高さがこの値になるように一文字ずつ画像を拡大縮小しています。


曜日の表示位置x-y、高さ:年月の場合と同じです。


数字の配置範囲:日にちを表示する範囲を指定します。この範囲に入るように数字が拡大縮小されます。数字が一桁の場合は太くなりすぎないように前後にスペースを付加しています。
この座標は枠の一番左上のもの(今年の1月なら先月の31日の枠)で指定してください。


文字の配置位置:「元旦」とか「花子誕生日」とかの文字の配置位置です。
文字につきましては「中央ぞろえ(センタリング)」していますので、x軸の数値は枠の上で指定してください。y軸の数値は、フォントサイズ+α分だけ小さくします(上に上がります)。フォントサイズは後で設定します。



ワンポイントの配置範囲:日にちと同じ要領です。なおワンポイントのアイコンは画像ファイルが無ければ無視されますので、不要な場合はファイルを置かなければOKです。ただし、その際も配置範囲は削除しないでください。このままの数字を残しておけば良いかと思います。

枠のサイズ:この数値のみ、座標の数字ではなく大きさで指定します。背景をインポートした際に拡大縮小してなければ、Inkscapeで設定した数字と同じでOKです。


数字の属性(前後月の透過率):当月以外の日にち(今年の1月なら12月31日とか2月1日とか)の濃さを0から100で設定します。ゼロにすると透明に、100にすると当月と同じ濃さになります。


週開始曜日(月曜日=0、日曜日=6):一週間の開始を何曜日にするか設定します。0にすると月曜スタート、6にすると日曜スタートになります。1にすると火曜スタートになります(誰得ですが・・・)


文字の属性(フォント名、フォントサイズ):「元旦」とか「花子誕生日」とかの文字の属性です。フォント名をフルネームで記載すると、そのフォントが使われます。(上の例でコメントアウトしているのはIPAフォントを使った場合です)
フォントサイズはピクセル単位です。


年月の文字:「2024年1月」などの「年」と「月」の文字画像ファイルを指定します。使わない場合は(ご面倒ですが)透明画像を置いてください。


ファイルの置き場所:すべてのファイルをこの場所にまとめて置きます。完成したGIMPファイルもここに置きますので、実行時に書き込みのできるところを指定してください。
上の例は、USBメモリーにcalender01と言うフォルダを作って、その中に全部のファイルを入れて使った場合です。(システムにDドライブが無い場合)
※※ ご注意 ※※
フォルダ名およびサブフォルダ名について、最初の一文字が「a」とか「t」とか「n」とかだとエラーになります。(制御文字の関係でしょう。たぶん)
おそらくコードの最初に呪文を書き込めば回避できると思います。知恵者の登場を待ちましょう!
待てない方は、諦めて「c(calenderとか)」を使いましょう・・・

記念日:月日、文言、ワンポイントのpng画像:誕生日や記念日を設定します。
月、日、内容、ワンポイントのアイコン名(拡張子付き)の順で入力します。
「元旦にワンポイントを付けたい」と言う場合は、文言を空欄にして画像だけ記載すればOKです。
記念日を追加する場合は、先頭に半角スペースを4つ置いてコンマで区切ってください。面倒なら一行まるごとコピぺして書き換えれば早いと思います。
不要な場合は削除しても良いかと思いますが、最初の行だけは残しておいてくださいませ。
なお項目数が4の倍数でない場合(コンマが足りないとかの場合)はエラーとして全部無視されます。ご注意ください。

背景になる画像ファイル:元になる背景の画像ファイルです。jpegでもOKですが、後にGIMPで加工したい場合はpngの方が便利かと思います。


出力するxcfファイル名:年月の数字によってファイル名が変わります。2024年3月の場合は「Calender202403.xcf」となります。同じフォルダで12か月分作っても上書きの心配は無用と言う安心設計です。


お疲れ様でした。以上で設定は終わりです。
この下の部分はスクリプトの本体になりますので、改造リファクタリング大歓迎です。コメント欄で教えていただけますと大喜びします。

次回は、いよいよGIMPでカレンダーを作ります。